がんとつきあう
在宅緩和ケア(在宅ホスピス)とは
緩和ケアは在宅で行うこともできる
がんが進行して、積極的な治療がなくなったときに、病院ではなく自宅ですごしたいと希望される患者さんがいらっしゃいます。病院では面会時間の制限があって家族と過ごす時間はかぎられます。何より、病院よりも住み慣れた自分の家で過ごしたいという気持ちは、誰にでもあるのではないでしょうか。このような場合に、在宅医療や在宅看護を受けることを在宅緩和ケア(在宅ホスピス)といいます。ただ、だからといってむやみに在宅緩和ケアをとおすすめしているわけではありません。
家族への負担がかかりますし、「症状が急に悪くなったときにどうすればいいのかわからない」「だんだん弱っていく姿を間近で見守るのは耐えられない」など、大きな不安もあるでしょう。在宅緩和ケアでは、訪問看護や介護保険サービスを受けられますが、ほとんどの時間を家族がセルフケアすることになります。患者さん本人が在宅介護を希望し、家族がそれを受け入れてサポートできる状態であり、自宅でも適切な医療や介護が受けられるのであれば、検討してみてください。在宅緩和ケアを受けるには、主治医や住んでいる地域のケアマネージャーに相談したり、相談支援センターで聞いてみたりするとよいでしょう。
がんばりすぎず、家族のペースで
医師や看護師の訪問は、症状によって異なります。なかには、24時間電話相談に応じてくれる医療機関もあるようです。とはいえ、近くにそうした医療機関があるとはかぎりません。在宅緩和ケアを検討したときには、まず自分が住んでいる場所でどのような在宅医療、在宅看護が受けられるのかを調べましょう。
体力が低下して、日常生活で介助が必要になった場合は、介護保健サービスもできるだけ活用し、家族にかかる負担を少なくすることが大切です。介護は長期間続き、家にいる間は休みがありません。無理をしてしまうと、介護している家族が倒れてしまいます。在宅介護は無理なく、家族のペースで行うことが大切です。
PICKUP:がんと免疫の深い関係
健康な人でも体内では、1日に約5000個の細胞が“がん化”していると言われています。しかし全ての人ががんになるわけではありません。それは、風邪のときと同様に、私たちの体に生まれつき備わっている免疫の力によって、がん細胞を排除する機能がきちんとはたらいているからです。
しかし、細胞のなかにある遺伝子が何らかの影響で傷ついてしまい、修復できなくなるとがん細胞へと変化していきます。免疫の力が正常に働いている場合は、がん細胞が増えることはありませんが、免疫力が弱まったり、加齢などによって衰えたりすると、がん細胞の増殖を抑えることができずに、がんが大きくなって正常な細胞の働きを阻害するようになっていくのです。
そこで、免疫の力を強化することでがん細胞を抑えようとする最先端の治療が開発されています。これらは「がん免疫療法」と呼ばれ、すでに実地医療として行われています。最近では手術や抗がん剤、放射線治療に次ぐ第4の治療として、注目を集めています。



