各種がん「膵臓癌」の症状と治療

ここでは膵臓癌の進行の過程、それに伴った治療の方法についてわかりやすく解説します。

膵臓癌(すい臓がん)の治療

膵臓癌はその初期にほとんど自覚症状がなく、そのうえがんの進行が早いために、早期発見が非常に難しいがんです。また小さい臓器であるため、がんが膵臓外に出やすく、まわりのリンパ節や臓器に転移しやすいというのも現実です。よって、膵臓癌が見つかった時点ではすでに進行していることが多く、摘出手術が行えない事例も多いのです。

膵臓癌は早期発見できれば完治の可能性があります

膵臓癌は、手術ができても3年以内にまた再発する可能性がとても高く、5年生存率は10~20%程度と言われています。しかし、これは膵臓癌すべてのステージのトータルの生存率なので、もし摘出する膵臓癌の大きさが2cm以下であれば5年生存率は約30%となり、それ以上の大きさであれば約10%程度となります。膵臓癌の治療は初期のうちに治療をすることが重要で、早期発見できれば完治も十分に可能となります。

難易度が高い手術だからこそ、実績のある施設を選びましょう

膵臓癌の根治療法は手術ですが、手術ができる患者数は診断された方の約2割にとどまります。また膵臓癌の手術は、残った膵臓と消化管をつなぐなど難易度が高く、術後の合併症管理についても施設間の差が大きいのが現状です。したがって年間20~30例以上の手術実績があり、術後合併症管理に優れた施設を選ぶことが大切です。

すでに転移している膵臓癌でも、抗がん剤が効果を発揮

エルロチニブ 隣接する臓器に転移がみられる段階では放射線療法化学放射線療法が勧められます。よく使われているのは抗がん剤の5-FUと放射線療法を組み合わせる方法です。このほか、2001年に保険適応された塩酸ゲムシタビンによる外来化学療法が有用であるとする報告もあります。

かつて、遠くの臓器にまで転移している膵臓癌に対しては治療手段がないといわれた時期もありました。しかし塩酸ゲムシタビンは、その状況を変えつつあります。このほか、分子標的薬のエルロチニブを併用することで2週間程度の延命効果が報告されていますが、今のところ費用対効果と副作用の面から評価が分かれています。

再発時は臨床試験への参加も治療の選択肢に加えてください

膵臓癌は再発率が高く、術後1年以内に半数以上が再発するといわれています。再発後も塩酸ゲムシタビンが治療の中心ですが、近年登場したTS-1という抗がん剤を併用する方法も試みられています。また「がんワクチン」の臨床試験も進んでいます。膵臓癌は難治がんですが、それ故に常に新しい治療法が試みられています。臨床試験への参加も治療の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?

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