各種がん「乳癌」の症状と治療
ここでは、乳癌の治療の方法、そして乳房再建手術について、わかりやすく解説します。
乳癌の治療
乳がんの手術は、しこりが約2cm以下で乳房の外には広がっていない、もしくはわきの下のリンパ節への転移に止まっている場合は、しこりとその周辺を切り取る乳房温存術か乳房とわきの下のリンパ節を切除する胸筋温存乳房切除術が行われます。その際、再発を予防するため手術前や手術後に抗がん剤を投与したり、手術後に放射線治療を組み合わせる治療法が一般的です。
術後の再発を予防するホルモン療法、抗がん剤による治療
術後の薬物療法はホルモン療法、抗がん剤による治療、そして分子標的薬による治療の3つに分かれます。
ホルモン療法は女性ホルモンに反応して増殖するタイプの乳癌の治療に使われます。女性ホルモンの働きを抑えることで取りきれなかった小さいがん細胞の増殖を抑えます。
抗がん剤は細胞の増殖を抑え、がん細胞を殺すお薬です。髪や胃粘膜にある正常な細胞も障害されるため一時的に強い副作用を伴います。最近は患者さんとがんのタイプに合わせて抗がん剤を組み合わせたり、副作用をコントロールする方法が充実し、以前より治療を乗り切りやすくなりました。
分子標的薬—トラスツズマブ(製品名:ハーセプチン)による治療
乳癌の2~3割は、HER2という増殖タンパク質を持っています。このHER2を狙い撃ちしてがん細胞の活動を止める分子標的薬「ハーセプチン」がHER2を持つ患者さんの術後の薬物治療にも使われるようになり、治療成績が改善されています。
乳房再建術を選択する
乳癌は、がんになったというショックだけでなく、女性として乳房を失うかも知れないという精神的な苦痛を伴います。それを和らげてくれるのが、乳房再建術です。人工乳房を使う場合は、大胸筋と十分な量の皮膚がある場合、すなわち皮膚を切除せず、乳腺だけをくり抜いたような場合、温存療法をおこなったケースです。
手術は約40分で終わるので、外来手術として可能です。ただ、乳癌の手術から時間が経ってしまってからの再建手術は、皮膚が縮んでしまい、自然な形にならないこともあるので、手術前に乳房再建手術のことも医師とよく相談しておきましょう。
乳癌手術後の検診の大切さ
乳癌は予後がよく、手術後の経過が長いので、手術の後10年が経ってから安心できる病気です。その間は、再発・転移がないことを確認するために、医療施設での定期健診は大切です。また月に一度の自己検診も、忘れず行いましょう。乳癌を患うと病気のことは忘れてしまいたいというのは心情ですが、定期的に自己検診を行っていれば、早い時点に見つけることができ、これがもっとも大切なことです。
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