各種がん「胃がん」の症状と治療
ここでは、胃がん種類、手術の方法、抗がん剤投与の方法と効果、術後の過ごし方などを詳しく解説します。
胃がんの治療
胃がんの手術方法は、3通りがあります。
まずひとつめは、開腹手術。これは今まで広く一般的に行われてきた手術で、胃や転移した臓器やリンパ節を切除します。
次に、腹腔鏡手術。これは、お腹に3つの穴をあけて腹腔鏡につけたカメラ挿入して手術をします。開腹手術は20cmほど切開しますが、腹腔鏡手術はその必要がなく、2週間ほどの入院で済むことから、患者への負担が少なく、これからより導入されていく方法だと考えられます。
そして、内視鏡手術。これは、お腹に穴をあけるのではなく、口から内視鏡を挿入する方法です。リンパ節への転移がなく、胃の粘膜層にがんがとどまっている場合に採用されます。
早期発見なら手術で完治します
胃がんの治療で最も有効な治療方法は手術です。がん細胞が胃粘膜表面にとどまっている場合は、お腹を切らずに内視鏡で患部を摘出するだけで済みます。これが、ごく初期に採用される内視鏡手術です。がん細胞が胃粘膜深く、あるいはリンパ節にまで転移している場合は、胃の部分摘出や全摘出のほか、周辺臓器にまたがるリンパ節の切除を行います。
術後の食生活と後遺症について
リンパ節の切除を含む手術では胃の2/3~4/5を切り取ることが多く、術後は残った胃や小腸などでつくる代用胃を使った食生活になります。食物をお腹にためる時間が短くなるので、少量ずつ頻回に食べるようにしましょう。また腸管から直接、消化吸収されるので血糖値が急激に上がり、それを下げるホルモン(インスリン)が大量に分泌されます。その結果、血糖値が急激に下がり低血糖の症状(ダンピング症候群)が現れることがあります。
抗がん剤は手術と組み合わせて、または単独で使われます
手術と抗がん剤を組み合わせる場合は、術後の再発を予防する目的で使用する場合と、できる限りがん細胞を小さくすることを期待して術前に投与する方法があります。術後の投与については、TS-1という飲む抗がん剤を使用することで再発を予防できるようですが、術前投与については、残念ながら効果があるというエビデンス(証拠)はありません。
また、胃がんの1割にあたるスキルス胃がんは早期発見が難しく、発見時にはすでにがん細胞がお腹の中の広範囲に散らばっているため手術ができないで難治がんの代表格として知られています。しかし、最近の研究でTS-1がスキルス胃がんにも有効であることがわかってきました。
スキルス胃がんの手術について
発見されたときにはすでに多く転移しているスキルス胃がんは、術後の経過もあまりよくなく、5年後生存率は15~20%です。またスキルス胃がん患者の20%が、脾臓周辺のリンパ節を切除することになります。スキルス胃がんは腹膜にも転移しやすいのですが、近年開発された腹膜切除術によってこの5年生存率も上がっています。
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