診断

目的

自覚症状のない人の中からがんがありそうな人を探す

がんの検査にはさまざまな目的があり、それぞれの目的と検査によって意味・意義が異なります。
がん検査は下記の種類があります。

1.スクリーニング
2.存在診断
3.質的診断
4.進行度検査
5.効果判定検査
6.再発検査

1.のスクリーニングは、がんの早期発見を目的として、自覚症状のない健康な人を対象に、住民検診や職場検診など集団検診の形で行います。胃がん、子宮頚がん、乳がん、肺がん、大腸がん、肝臓がんなどの検診が行われます。スクリーニングでは大勢の人を対象にがんが「ありそう」か「なさそう」かを調べます。集団検診のほかに、自発的に検査を受ける個別検診(任意型検診)もあります。

検診でがんが「ありそう」と判定された人は2.の存在診断を受けます。存在診断とは精密検査のことで、ほんとうにがんが存在するかどうかを確認します。

がんの存在が判明したら、3.の質的診断を受けます。病変がほんとうにがんなのかどうか、良性なのか悪性なのかを調べます。一般に、存在診断と同時か、その直後に質的診断は行われます。

4.の進行度検査は、がんの進行度(病期、ステージ)、がん細胞のタイプ、悪性度などを調べます。がんに対する治療方針を決めるために必要な検査です。
がんについてだけでなく、糖尿病や高血圧症といった合併症があるかどうか、肝臓や腎臓などの基本的な機能、全身の健康状態も調べ、どんな治療が適しているかを考えます。この検査でがんと全身状態を把握したうえで、がん治療は手術、放射線、抗がん剤のどれにするか、どんな組み合わせにするかを決定します。

治療後に治療効果があったかどうか、どの程度の効果があったのかを調べるのが5.の効果判定検査です。がんが消失したか、どのくらい縮小しているかなどを物差しにして判定します。この診断で治療効果がわかるので、それまでの治療を継続するのか変更するのか、治療頻度を変更するのかなどを考えることができます。

治癒した患者さんや社会復帰をした患者さんに、がんの再発が起こっていないかどうかを調べるのが6.の再発検査です。1回目は退院して3ヵ月後、2回目は半年後、3回目からは1年おきというふうに行われます。経過観察やフォローアップ検査とも呼ばれます。

検診の結果でがんかどうかはわからない

集団検診の結果、がんが「ありそう」と判定されても必ずしも本当にがんとは限りませんし、逆に「なさそう」と判定されても絶対にがんでないとは言いきれません。
がんが「ありそう」と判定されても、じつはほかの病気の炎症のせいだったり、ほかの病気が治った痕跡だったりすることもあります。スクリーニングのあとの存在診断と質的診断が行われなければ、本当にがんであるかどうかはわかりません。ところが、スクリーニングだけでがんかどうかがわかると誤解している人が少なくないのです。

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