最先端がん治療
重粒子線
従来の放射線治療よりも高い効果が期待できる
従来から行われてきたエックス線による放射線治療は、臓器を温存できるため、治療による体への負担も外科手術に比べて少ないなどの利点があります。その一方で、がん細胞だけでなく正常な細胞にも損傷を与えてしまうことから生じる副作用もあります。
そのため、照射できる放射線量に制約があり、がんの周囲に放射線への抵抗力が弱い組織がある場合には治療することができません。
これらの問題の解決をしたのが重粒子線治療です。重粒子線とは、質量の高い粒子線を高速で加速したもので、エックス線やガンマ線などと同じ放射線ですが、エックス線や陽子線よりも高い効果が期待できます。
重粒子線ががんを殺傷する能力は、エックス線やガンマ線、陽子線の2~3倍、がんの種類によっては約8倍とさえいわれます。特定部位に的を絞って正確な位置に照射することができるので、外科手術ができない部位やエックス線治療ができないがんに対して非常に有効なケースが少なくありません。
多くの固形がんに適応
重粒子線治療は2003年に厚生労働省から高度先進医療(2003年当時で現在は先進医療)の承認を受けました。重粒子線治療は頭頚部がん、肺がん(非小細胞型)、肝臓がん、前立腺がん、骨・軟部肉腫、直腸がん、頭蓋底腫瘍、眼球脈絡膜悪性黒色腫などの固形がんの適応とされています。
ただし、どんな固形がんにも効果があるわけではなく、有効なのは1~2ヵ所にとどまっているがんで、ほうぼうに転移したものは効果が期待できません。胃がんや大腸がんなど管腔臓器のがんは、がんは治療できても胃腸に潰瘍ができたり穴が空いたりする危険があるので適応外となります。
PICKUP:免疫療法について検討する
手術・放射線・抗がん剤治療と併用することで、更なる効果が期待できる新たながんの治療法。
現在、『第4の治療法』として注目を集めている「免疫療法」は、副作用が少なく、患者さんへの負担も軽いという点が特長です。
ここでは、免疫療法の仕組みや民間の免疫療法と科学的免疫療法の違い、ノーベル賞受賞で注目された樹状細胞ワクチン療法から、最新の医療に携わるドクターインタビューに至るまで広く紹介しております。
また、免疫療法が受けられる医療機関についても掲載しております。



