最先端がん治療
ホウ素中性子補足法(BNCT)
核反応によるアルファ線の放出でがん細胞を殺傷
がん細胞が取り込みやすい性質を持つホウ素化合物を患者さんに投与すると、がん細胞がこれを取り込みます。そこに熱中性子という放射線を照射すると、核反応によってアルファ線が放出されます。
アルファ線は強力な殺傷力を持った放射線ですが、飛距離はわずか数ミクロン(ほぼ細胞1個分の長さ)しかありません。このアルファ線によって、選択的にがん細胞だけを破壊する治療法がホウ素中性子補足法(BNCT)です。
ホウ素中性子補足法(BNCT)による効果は従来の放射線よりも高い一方で、副作用や合併症はより少ないとされています。
悪性脳腫瘍などに高い効果を発揮する
ホウ素中性子補足法(BNCT)は、正常細胞の中に微小ながん細胞が混在しているような悪性の脳腫瘍などに高い効果を現します。治療の対象とされるのは、悪性脳腫瘍、悪性黒色腫、頭頚部がんなどで、肺がん、肝臓がん、中皮腫などへの応用が研究されています。
中性子は1932年に発見され、その4年後にこの治療法の原理が提唱され、アメリカでは1950年代から治療が試みられています。日本では1960年代から医療照射が行われています。
がん研究センターが共同研究を開始
ホウ素中性子補足法(BNCT)を行うには原子炉などの大型の装置が必要なため、一般の医療施設では受けることができません。これまで、京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)、日本原子力研究開発機構(茨城県東海村)などで治療照射が行われています。
国立がん研究センターは、ホウ素中性子補足法(BNCT)の研究を民間の医療事業サービス会社と共同で行うと発表しています。大型の原子炉ではなく、安価で安全性も高い粒子加速器に注目し、院内にも設置できる小型の加速器を用いて治療を行うとしています。
PICKUP:免疫療法について検討する
手術・放射線・抗がん剤治療と併用することで、更なる効果が期待できる新たながんの治療法。
現在、『第4の治療法』として注目を集めている「免疫療法」は、副作用が少なく、患者さんへの負担も軽いという点が特長です。
ここでは、免疫療法の仕組みや民間の免疫療法と科学的免疫療法の違い、ノーベル賞受賞で注目された樹状細胞ワクチン療法から、最新の医療に携わるドクターインタビューに至るまで広く紹介しております。
また、免疫療法が受けられる医療機関についても掲載しております。



