血液
- グリべック(一般名 イマチニブ)
- マイロターグ(一般名 ゲムツズマブオゾガマイシン)
- ゼヴァリン(一般名 イブリツモマブ)
- スプリセル(一般名 ダサチニブ)
- アムノレイク(一般名 タミバロテン)
- ベサノイド(一般名 トレチノイン)
- ベルケイド(一般名 ボルテゾミブ)
- イホマイド(一般名 イホスファミド)
- エンドキサン(一般名 シクロホスファミド)
- ブスルフェクス(一般名 ブスルファン)
- プロカルバジン(一般名 プロカルバジン)
- アルケラン(一般名 メルファラン)
- サイメリン(一般名 ラニムスチン)
- サンラビン(一般名 エノシタビン)
- ロイスタチン(一般名 クラドリビン)
- キロサイド(一般名 シタラビン)
- スタラシド(一般名 シタラビンオクホスファート)
- アラノンジー(一般名 ネララビン)
- ハイドレア(一般名 ヒドロキシウレア)
- フルダラ(一般名 フルダラビン)
- コホリン(一般名 ペントスタチン)
- ロイケリン(一般名 メルカプトプリン)
- メソトレキセート(一般名 メトトレキサート)
- カンプト、トポテシン(一般名 イリノテカン)
- ペラゾリン(一般名 ソブゾキサン)
- オンコビン(一般名 ビンクリスチン)
- フィルデシン(一般名 ビンデシン)
- アクラシノン(一般名 アクラルビシン)
- イダマイシン(一般名 イダルビシン)
- ファルモルビシン、エピルビシン(一般名 エピルビシン)
- ダウノマイシン(一般名 ダウノルビシン)
- ピノルビン、テラルビシン(一般名 ピラルビシン)
- マイトマイシン(一般名 マイトマイシンC)
- インターフェロンα・β・γ(一般名 インターフェロン アルファ・ベータ・ガンマ)
- イムネース(一般名 テセロイキン)、セロイク(一般名 セルモロイキン)
- ベスタチン(一般名 ウベニメクス)
グリべック(一般名 イマチニブ)
分子標的薬の先駆け。チロシンキナーゼを特異的に阻害する。
慢性骨髄性白血病の治療を大きく塗り替えて、分子標的薬の存在感を示し、後の分子標的薬の開発に拍車をかけた。
現在は、慢性骨髄性白血病治療の第一選択薬。
消化管間質腫瘍(GIST)やフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病にも効果を発揮する。
使用されるがん
慢性骨髄性白血病、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
主な副作用
嘔気45.7%、好中球減少症42.9%、血小板減少症40.0%、発疹40.0%、貧血27.1%など。 (製品添付文書より)
マイロターグ(一般名 ゲムツズマブオゾガマイシン)
再発または難治性の急性骨髄性白血病(AML)に用いる分子標的薬で、抗がん剤抱合抗体製剤。
白血病細胞の80~90%に発現するといわれるCD33抗原へ特異的に結合し、強力な殺細胞効果を持つカケリアマイシンを送り込むことで白血病細胞を破壊する。
使用されるがん
再発又は難治性のCD33陽性の急性骨髄性白血病
主な副作用
発熱95.0%、血小板減少95.0%、白血球減少92.5%など。(製品添付文書より)
ゼヴァリン(一般名 イブリツモマブ)
難治性の悪性リンパ腫に用いられる分子標的薬の一種。国内初のRI標識抗体療法に用いられる。
悪性リンパ腫に多く存在するCD20抗原というたんぱく質に特異的に結合し、放射性同位元素(アイソトープ)からベータ線という放射線を放出し、がん細胞にダメージを与える。
なおRI標識抗体療法は高額な費用がかかるので健康保険の高額療養費制度の対象となる。
使用されるがん
CD20陽性の再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫
主な副作用
倦怠感23.6%、頭痛20.0%、臨床検査値異常(リンパ球数減少・好中球数減少・血小板数減少・白血球数減少)がそれぞれ85.5%など。 (製品添付文書より)
スプリセル(一般名 ダサチニブ)
グリベック(イマチニブ)が効かない、あるいは耐性で効かなくなった人の第2次治療で
効果が期待される分子標的薬の第2世代薬。
これにより白血病治療において光明が差したとも言われる。
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の発症に関わる酵素のBCR-ABLチロシンキナーゼだけでなく、チロシンキナーゼにも作用し白血病細胞の増殖を抑える働きがある。
使用されるがん
イマチニブ抵抗性の慢性骨髄性白血病、再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
主な副作用
血小板数減少73%、好中球数減少66%、白血球数減少61%、リンパ球数減少45%など。 (製品添付文書より)
アムノレイク(一般名 タミバロテン)
急性前骨髄球性白血病(APL)に用いられる分子標的薬。トレチノイン(ベサノイド)に続いて承認をうけたビタミンAの一種。
前骨髄球の分化をブロックするキメラ遺伝子の働きを阻害することで、前骨髄球の分化を促し、がん化した前骨髄球を減少させる働きがある。
トレチノインに反応しなくなった症例に対しても効果が認められている。
使用されるがん
再発又は難治性の急性前骨髄球性白血病
主な副作用
血中トリグリセリド増加70.7%、発疹51.2、血中コレステロール増加46.3%など。 (製品添付文書より)
ベサノイド(一般名 トレチノイン)
急性前骨髄球性白血病(APL)の第一選択薬として用いられる分子標的薬。レチノイン酸というビタミンAの誘導体である。
未成熟な白血病細胞に対して正常細胞へと分化させる働きがある。
有効率が高い一方、ビタミンAの一種であるため他の抗がん剤と比べて副作用も少ない。
使用されるがん
急性前骨髄球性白血病(APL)
主な副作用
トリグリセライド上昇14.0%、レチノイン酸症候群12.3%、ALT(GPT)上昇9.2%など。 (製品添付文書より)
ベルケイド(一般名 ボルテゾミブ)
多発性骨髄腫に用いる分子標的薬。
プロテアソームという酵素の働きを抑えることで、がん細胞の増殖を抑えたり、殺したりする働きがある。
多発性骨髄腫には複数の抗がん剤を用いる多剤併用療法がおこなわれているが、化学療法に抵抗性となった場合の治療において選択肢が拡がった。
使用されるがん
再発又は難治性の多発性骨髄腫
主な副作用
貧血73.5%、リンパ球数減少64.7 %、白血球数減少・好中球数減少・食欲不振・便秘・発熱52.9%など。 (製品添付文書より)
イホマイド(一般名 イホスファミド)
最も広く用いられる抗がん剤のシクロフォスファミドに似た構造をもつ。
肺がん、前立腺がん、子宮がん、骨肉腫などに用いられ、シクロホスファミド(エンドキサン)が効かなくなった場合にも有効性が認められている。
小児悪性固形腫瘍に対しては、イホマイドを含む多剤併用療法が標準とされる。
使用されるがん
肺小細胞がん、前立腺がん、子宮頸がん、骨肉腫、再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)
以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法。
悪性骨・軟部腫瘍、小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、横紋筋肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、肝芽腫、腎芽腫等)
主な副作用
食欲不振、悪心等の消化器系障害50.5%、白血球減少40.2%、出血性膀胱炎・排尿障害等の泌尿器系障害29.8%など。
エンドキサン(一般名 シクロホスファミド)
日本国内でも半世紀ほどの歴史がある抗がん剤。乳がん、悪性リンパ腫において標準的に用いられる抗がん剤のひとつ。
他にも肺がん、子宮がんなど、さまざまながんに対する適応がある。
DNA合成を阻害しがんの成長を止める作用のあるアルキル化剤。抗がん作用のほかに免疫抑制作用を持つ。
使用されるがん
多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(ホジキン病、リンパ肉腫、細網肉)、乳がん、急性白血病、真性多血症、肺がん、神経腫瘍(神経芽腫、網膜芽腫)、骨腫瘍
以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、咽頭がん、胃がん、膵がん、肝がん、結腸がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、睾丸腫瘍、絨毛性疾患(絨毛がん、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)、横紋筋肉腫、悪性黒色腫
主な副作用
悪心・嘔吐5%以上、発疹等5%以上、低ナトリウム血症5%以上など。(製品添付文書より)
ブスルフェクス(一般名 ブスルファン)
慢性骨髄性白血病の造血幹細胞移植の前治療に用いられるアルキル化剤の抗がん剤。
DNA複製を阻害することで、がん細胞の増殖を抑える。
既存の経口製剤よりも、血中濃度のコントロールがしやすい注射剤のため、過量投与による副作用の問題を解決することが期待されている。
使用されるがん
同種造血幹細胞移植の前治療、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、神経芽細胞腫における自家造血幹細胞移植の前治療
主な副作用
口内炎・舌炎82.8%、悪心79.3%、嘔吐65.5%、食欲不振65.5%など。(製品添付文書より)
プロカルバジン(一般名 プロカルバジン)
がん細胞内のDNAやたんぱく質の合成を阻害することで、がん細胞の増殖を抑えるアルキル化剤の抗がん剤。
他の抗がん剤とともに用いる多剤併用療法に用いられる。
2005年、輸入経路変更にもとづき「ナツラン」から名称変更された。
使用されるがん
悪性リンパ腫(ホジキン病、細網肉腫、リンパ肉腫)
以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
悪性星細胞腫、乏突起膠腫成分を有する神経膠腫
主な副作用
食欲不振39.2%、白血球減少33.6%、嘔気30.9%など。 (製品添付文書より)
アルケラン(一般名 メルファラン)
多発性骨髄腫に用いる抗がん剤。
単剤または副腎皮質ホルモン剤との併用として用いられる。
がん細胞のDNA合成を阻害することで、がん細胞の増殖を抑えるアルキル化剤。
強い骨髄抑制作用を持つので、注射剤は造血幹細胞移植時の前処置に用いられる。
使用されるがん
【錠剤】多発性骨髄腫
【注射剤】下記疾患における造血幹細胞移植時の前処置。
白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、小児固形腫瘍
主な副作用
錠剤)総症例中54.4%、おもなものは白血球減少、食欲不振、悪心・嘔吐等など。
(注射剤)下痢92.7%、口内炎・粘膜炎80.5%、悪心・嘔吐63.4%など。
(製品添付文書より)
サイメリン(一般名 ラニムスチン)
骨髄腫、慢性骨髄性白血病など様々な血液腫瘍に適応がある。
分子量の少ないニトロソウレア系のアルキル化剤のひとつで、血管脳関門を通過できる特徴から脳腫瘍にも用いられる。
使用されるがん
膠芽腫、骨髄腫、悪性リンパ腫、慢性骨髄性白血病、真性多血症、本態性血小板増多症
主な副作用
白血球減少22.2%、血小板減少20.6%、食欲不振10.8%、悪心・嘔吐10.1%など。 (製品添付文書より)
サンラビン(一般名 エノシタビン)
急性骨髄性白血病の第一選択薬であるシタラビンにベヘノイル基を結合させたシタラビン(Ara-C)誘導体。
体内に取り込まれた後にシタラビンに変換され、抗腫瘍作用を発揮するプロドラッグのひとつ。
シタラビンよりも血中半減期が長く、副作用も比較的少ないとされる。
使用されるがん
急性白血病(慢性白血病の急性転化を含む)
主な副作用
悪心28.5%、嘔吐19.4%、食欲不振20.9%、肝機能障害15.6%など。 (製品添付文書より)
ロイスタチン(一般名 クラドリビン)
ヘアリーセル白血病に用いられる代謝拮抗薬に分類される抗がん剤。
ヘアリーセル白血病のうち欧米型という典型的な症例に有効性が高い。
2009年、「7日間持続点滴静注」に加え「2時間点滴静注・5日間連日投与」が認められ、QOL向上も期待される。
使用されるがん
ヘアリーセル白血病、再発・再燃、又は治療抵抗性の低悪性度、又はろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫
主な副作用
アリーセル白血病例で、白血球減少74.1%、血小板減少53.1%、感染症34.6%、悪心22.2%、発疹(皮膚障害)17.3%など。 (製品添付文書より)
キロサイド(一般名 シタラビン)
急性白血病、悪性リンパ腫に用いられる抗がん剤。
DNAとタンパク質の合成を阻害する作用があり、がん細胞の増殖を抑える。
急性骨髄性白血病(AML)の初発時の治療法として、シタラビンとイダルビシン(またはダウノルビシン)との併用療法が標準的に行われる。
消化器がんや肺がん、乳がん、女性性器がん等に対しては他の抗がん剤との併用療法に用いられる。
使用されるがん
急性白血病および悪性リンパ腫消化器がん(胃がん、胆のうがん、胆道がん、膵がん、肝がん、結腸がん、直腸がん等)、肺がん、乳がん、女性性器がん(子宮がん、卵巣がん等)等。
ただし他の抗腫瘍剤と併用する場合に限る。
主な副作用
シタラビン大量療法時、食欲不振95.1%、嘔気90.2%、嘔吐80.5%、下痢58.5%など。
スタラシド(一般名 シタラビンオクホスファート)
体内に入ってからシタラビン(Ara-C)に変換され、抗腫瘍作用を発揮するプロドラッグのひとつ。
その働きはエノシタビンと同様だが、Ara-C誘導体としては初めての経口剤である。
成人急性非リンパ性白血病、骨髄異形成症候群に適応がある。
使用されるがん
成人急性非リンパ性白血病、骨髄異形成症候群
主な副作用
血小板減少19.1%、白血球減少18.2%、食欲不振18.2%、悪心・嘔吐14.1%など。
アラノンジー(一般名 ネララビン)
体内で変換されたシタラビン(Ara-C)がT細胞に選択的に働き、がん細胞を死滅させる働きがある。
T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)およびT細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)に対し新しい治療法として選択肢を広げた。
また、根治を目指した造血幹細胞移植を受けられるまでに回復できる機会を与える薬剤として期待される。
使用されるがん
再発又は難治性のT細胞急性リンパ性白血病 およびT細胞リンパ芽球性リンパ腫
主な副作用
成人(難治性造血器悪性腫瘍を対象): 貧血99%、血小板減少症86%、好中球減少症81%、疲労50%など。
小児(再発又は難治性のT細胞急性リンパ性白血病ならびにT細胞リンパ芽球性リンパ腫を対象):貧血95%、
好中球減少症94%、血小板減少症88%など。
(製品添付文書より)
ハイドレア(一般名 ヒドロキシウレア)
細胞のDNA合成を阻害して、がん細胞の分裂・増殖を抑える働きがある。
慢性骨髄性白血病(CML)に対して、白血球の数をコントロールすることができる。
現在ではイマニチブが慢性骨髄性白血病(CML)の第一選択薬として用いられるが、イマニチブの登場以前には、ヒドロキシウレア、ブスルファンやインターフェロンを用いた治療が主に行われていた。
使用されるがん
慢性骨髄性白血病
主な副作用
発疹・皮疹が2.4%、嘔気・嘔吐等の消化器症状が2.1%など。 (製品添付文書より)
フルダラ(一般名 フルダラビン)
遺伝子DNAやRNAの合成を促す酵素の働きを阻害することで、がん細胞の増殖を抑える働きがある代謝拮抗剤に分類される抗がん剤。細胞分裂が活発ながん細胞だけでなく、分裂期に入っていない静止期の細胞に対しても効果がある上に、外来治療が可能な内服薬なのでQOLも維持される。この薬の登場により、悪性リンパ腫に対する化学療法において新たな選択肢を得た。
使用されるがん
再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫
貧血又は血小板減少症を伴う慢性リンパ性白血病
同種造血幹細胞移植の前治療 (対象疾患:急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫)
主な副作用
(錠剤)リンパ球減少96.9%、白血球減少96.9%、悪心40.6%、食欲不振35.9%など。(製品添付文書より)
コホリン(一般名 ペントスタチン)
細胞内の核酸の代謝に関わる酵素であるアデノシンデアミナーゼの活性を阻害することで、がん細胞の増殖を抑える働きがある。
抗がん剤の中で代謝拮抗剤に分類される。
とくにヘアリーセル白血病において高い効果が認められている。
使用されるがん
成人T細胞白血病リンパ腫 、ヘアリーセル白血病
主な副作用
白血球数減少19.5%、食欲不振12.8%、発熱12.5%、嘔吐11.4%など。(製品添付文書より)
ロイケリン(一般名 メルカプトプリン)
抗がん剤の中でも長い歴史を持ち、白血病治療に用いられてきた。核酸の合成と代謝を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮する。
とくに小児の急性リンパ性白血病の維持療法に用いられる。
使用されるがん
急性白血病、慢性骨髄性白血病
主な副作用
骨髄抑制、肝障害、食欲不振、発疹など。(製品添付文書より)
メソトレキセート(一般名 メトトレキサート)
長い歴史をもつ抗がん剤のひとつで、錠剤・注射剤・点滴静注液がある。
単剤での使用は白血病、絨毛性疾患に用いられる。
葉酸の代謝を阻害し、がん細胞の増殖を抑える働きがある。
乳がんにおけるCMF療法など、胃がん、膀胱がんに対して、組合せが決められている多剤併用で用いられる。
使用されるがん
(錠剤/注射剤)急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、絨毛性疾患(絨毛がん、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)、胃がんに対するメトトレキサート・フルオロウラシル交代療法、尿路上皮がんに対するM-VAC療法
(点滴静注液)肉腫(骨肉腫、軟部肉腫等)、急性白血病の中枢神経系及び睾丸への浸潤に対する寛解、悪性リンパ腫の中枢神経系への浸潤に対する寛解
主な副作用
(CMF療法時)嘔気・嘔吐67.7%、食欲不振58.1%、脱毛35.5%など。(製品添付文書より)
カンプト、トポテシン(一般名 イリノテカン)
DNAの合成を阻害することで、がん細胞の増殖を抑える働きがある。植物由来の成分を化学合成した抗がん剤。さまざまながんに適応をもつが、なかでも大腸がん、胃がんの標準的治療に用いられている。
有効性が認められる一方で副作用が強いので、専門医による厳重な管理下での使用が必要である。
使用されるがん
小細胞肺がん、非小細胞肺がん、子宮頸がん、卵巣がん、胃がん (手術不能または再発)、結腸・直腸がん(手術不能または再発)、乳がん (手術不能または再発)、有棘細胞がん、悪性リンパ腫 (非ホジキンリンパ腫)
主な副作用
白血球減少78.9%、下痢61.9%、悪心・嘔吐74.1%、食欲不振75.6%など。(製品添付文書より)
ペラゾリン(一般名 ソブゾキサン)
エトポシドと同種のトポイソメラーゼⅡ阻害剤に分類され、植物由来の成分を化学合成した抗がん剤。
悪性リンパ腫のほかに、日本人に多い成人T細胞白血病に対して効果が認められている。
強力な化学療法後の再発時や、体力の低下し強い薬が使えない場合などに用いられることが多い。
使用されるがん
悪性リンパ腫、成人T細胞白血病
主な副作用
白血球減少59.1%、血小板減少34.9%、貧血26.5%など。(製品添付文書より)
オンコビン(一般名 ビンクリスチン)
ニチニチソウに含まれる成分から開発された植物アルカロイドに分類される抗がん剤。 細胞分裂時に染色体を移す役割を持つ微小管に作用し、抗腫瘍効果を発揮する。白血病や悪性リンパ腫に対する多剤併用療法に用いられる。とくに小児がんに対して、よく使用されている。
使用されるがん
白血病(急性白血病、慢性白血病の急性転化時を含む) 、悪性リンパ腫(細網肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病)、小児腫瘍(神経芽腫、ウィルムス腫瘍、横紋筋肉腫、睾丸胎児性がん、血管肉腫等)
多発性骨髄腫 ・悪性星細胞腫・乏突起膠腫成分を有する神経膠腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
主な副作用
しびれ感33.2%、脱毛21.9%、下肢深部反射減弱・消失10.7%など。(製品添付文書より)
フィルデシン(一般名 ビンデシン)
ニチニチソウに含まれる成分から抽出されたビンブラスチンから合成された植物アルカロイドに分類される抗がん剤。
細胞内の微小管に作用し、がん細胞の分裂を抑制する働きがある。
急性白血病、悪性リンパ腫に用いられるほか、シスプラチンと併用して肺がんに用いられる。
使用されるがん
急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)、悪性リンパ腫、肺がん、食道がん
主な副作用
安全性評価対象2868例中、白血球減少1228例、ヘモグロビン減少528例、血小板減少420例、脱毛357例など。(製品添付文書より)
アクラシノン(一般名 アクラルビシン)
抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤。がん細胞のDNAに結合して、RNAの合成を阻害することで抗がん効果を発揮する。
同種で従来から用いられていたドキソルビシンの心臓への副作用を軽減するために開発された。代謝が速やかで体内に蓄積されにくい。
使用されるがん
胃がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ腫、急性白血病
主な副作用
食欲不振27.4%、悪心26.3%、嘔吐22.8%、白血球減少14.6%、血小板減少7.2%など。(製品添付文書より)
イダマイシン(一般名 イダルビシン)
抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤で同種のダウノルビシンの誘導体。
がん細胞のDNAと結合して、核酸ポリメラーゼ・トポイソメラーゼⅡの働きを阻害して細胞複製を抑える働きがある。
急性骨髄性白血病(AML)の寛解導入療法としてシタラビンと併用して用いることが多い。
使用されるがん
急性骨髄性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
主な副作用
顆粒球減少66.9%、感染61.1%、悪心・嘔吐42.1%、発熱48.8%など。(製品添付文書より)
ファルモルビシン、エピルビシン(一般名 エピルビシン)
アントラサイクリン系の抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤。アントラサイクリン系に特徴的な副作用である心臓障害が同種のドキソルビシンよりも低いといわれる。
乳がんにおいて標準的に用いられる抗がん剤のひとつ。他にもさまざまながんに適応をもつ。アドリアシンと似た性質を持つためアドリアシンの代替として用いられることがある。
使用されるがん
急性白血病、悪性リンパ腫、乳がん、卵巣がん、胃がん、肝がん、尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂・尿管腫瘍)
乳がんに対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法 (手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)
主な副作用
悪心・嘔吐36.7%、白血球減少34.0%、食欲不振24.6%、脱毛24.6%など。(製品添付文書より)
ダウノマイシン(一般名 ダウノルビシン)
ドキソルビシンと同じアントラサイクリン系の抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤。
がん細胞内のDNAに対し合成を阻害して、がん細胞の増殖を抑える働きがある。
急性白血病に対し第1次選択薬として用いられることが多い中心的な薬剤である。
使用されるがん
急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
主な副作用
消化管障害32.12%、一般的全身症状26.16%、皮膚障害19.87%など。(製品添付文書より)
ピノルビン、テラルビシン(一般名 ピラルビシン)
アントラサイクリン系の抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤。ダウノルビシンおよびドキソルビシン(アドリアマイシン)誘導体の化合物から開発された。
がん細胞にすみやかに取り込まれ、核酸合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する。なお、テラルビシンには溶解補助剤にニコチン酸アミドを添加している。
使用されるがん
頭頸部がん、乳がん、胃がん、尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂・尿管腫瘍)、卵巣がん、子宮がん、急性白血病、悪性リンパ腫
主な副作用
静脈内投与時:白血球減少50.40%、血小板減少14.48%、食欲不振36.40%、悪心31.89%など。 (製品添付文書より)
マイトマイシン(一般名 マイトマイシンC)
日本で発見された抗がん性抗生物質に分類される抗がん剤。抗生物質が抗菌薬以外に用いられた初期の代表的な薬剤である。歴史も長く、適応のがん種も多様で、広く用いられている。
使用されるがん
慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、胃がん、結腸・直腸がん、肺がん、膵がん、肝がん、子宮頸がん、子宮体がん、乳がん、頭頸部腫瘍、膀胱腫瘍
主な副作用
白血球減少40.2%、血小板減少24.7%、食欲不振21.8%、悪心・嘔吐15.4%、全身けん怠感5.6%など。 (製品添付文書より)
インターフェロンα・β・γ(一般名 インターフェロン アルファ・ベータ・ガンマ)
インターフェロンは体内でウイルスなどの病原体や腫瘍細胞などの異物に対して、免疫細胞を作るために細胞内で分泌されるタンパク質である。この働きを利用し、がん細胞の増殖を抑制し、免疫系の働きを強める。
がん治療に用いるインターフェロンの分類は、白血球によって生産されるα(アルファ)、線維芽細胞やマクロファージから分泌されるβ(ベータ)、Tリンパ球によって生産されるγ(ガンマ)がある。
使用されるがん
アルファ:慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、腎がん
ベータ:皮膚悪性黒色腫、膠芽腫、髄芽腫、星細胞腫
ガンマ:腎がん、慢性肉芽腫症
主な副作用
アルファ(スミフェロン):筋肉内投与及び皮下投与時:発熱66.8%、全身倦怠感22.3%など。
ベータ(フエロン):発熱52.1%、全身倦怠感4.4%、白血球減少14.5%など。
ガンマ(イムノマックス):インフルエンザ様症状93.1%、消化器系症状53.4%など。
(製品添付文書より)
イムネース(一般名 テセロイキン)、セロイク(一般名 セルモロイキン)
人体が本来持っている免疫反応を治療に用いる生物学的応答調節剤のインターロイキン2に分類される。リンパ球の一種であるT細胞の増殖を促進し、がん細胞を破壊するナチュラルキラー(NK)細胞の働きを高め、がん細胞を攻撃する。
使用されるがん
血管肉腫 、腎がん(イムネースのみ)
主な副作用
イムネース:発熱73.3%、悪寒・戦慄39.9%、倦怠感34.9%など。
セロイク:臨床検査値の異常を含む副作用の発現頻度は59.4% (血管肉腫以外の腫瘍性疾患も含めた全対象例)など。
(製品添付文書より)
ベスタチン(一般名 ウベニメクス)
白血球の一種であるマクロファージやリンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞などの免疫系細胞を活発化し、がん細胞の増殖を抑える働きがある。
単独より他の抗がん剤との併用療法で用いられる。免疫機能を高めてがん細胞の増殖、転移を抑えることにより、抗腫瘍効果が期待される。
使用されるがん
成人急性非リンパ性白血病
主な副作用
肝臓障害(AST(GOT)・ALT(GPT)上昇等)1.8%、皮膚障害(発疹・発赤、そう痒感等)1.3%、消化器障害(悪心・嘔吐、食欲不振等)0.9%など。(製品添付文書より)



