がんとは何か
人が発がんする原因とは何なのでしょうか。生活に関わる事など様々な事が関係している事について説明しています。
発がんの要因
さまざまな要因が絡み合って起こる
がんはなんらかの要因で細胞の遺伝子が傷ついて発生することがわかっていますが、その要因はまだはっきりとしていません。発がんに関する研究は現在でも行われていて、マウスやラットなどを用いた動物実験や、ある一定の集団を対象に病気とその原因との関連を調べる疫学研究、物質を分子レベルで観察して動物実験や疫学研究の結果を裏付ける試験管内研究などによって判断されます。がんの原因の疫学研究で有名なのが、イギリスのドール博士らによる論文です。ドール博士はアメリカ人のがん死亡の原因に占める要因とその割合を1981年に発表しました。それによると、がんは食事、喫煙、ウイルスや細菌などによる感染、性行為、職業、飲酒、放射線や紫外線、大気や水質の汚染、食品添加物などさまざまな要因が関係しているとされています。なかでも影響が大きいのが食事と喫煙であるとし、食生活の改善で予防できるがん死亡の割合を35%、禁煙で予防できるがん死亡の割合を30%と推察しています。
食生活ががん発生の原因になる
ドール博士以外に、ハーバード大学も1996年に食生活の改善で、30%のがんによる死亡を予防できるという研究結果を発表しています。日本でも、食生活の欧米化に伴い、大腸がんや前立腺がんなど欧米型のがんが増えてきていることから、食事ががんに影響するといわれています。がんのリスクを高める食べ物は臓器別に詳しく紹介しますが、ほぼすべてのがんの原因に関係しているといわれているのが、肉類やアルコール、塩分のとりすぎです。逆に、野菜や果物はいくつかのがんに対してリスクを低下させるといわれています。簡単にいえば、野菜や果物をたくさんとって、肉類やアルコール、塩分を控え、適正な体重を保つ食生活を心がけることががん予防につながります。
がんを引き起こす喫煙
もうひとつ忘れてはならないのが喫煙による弊害です。たばこの煙には数十種類の発がん物質が含まれています。日本の研究ではがんによる死亡の、男性の約40%、女性の約5%は喫煙が関係しているといわれています。喫煙が要因のがんとしてよく知られるのは肺がんですが、それ以外にもさまざまながんに影響を与えます。喫煙は吸っている本人だけでなく、周囲にまで悪影響を及ぼします。最近ではその弊害がよく知られるようになり、喫煙する人の割合が減ってきています。
PICKUP:がんと免疫の深い関係
健康な人でも体内では、1日に約5000個の細胞が“がん化”していると言われています。しかし全ての人ががんになるわけではありません。それは、風邪のときと同様に、私たちの体に生まれつき備わっている免疫の力によって、がん細胞を排除する機能がきちんとはたらいているからです。
しかし、細胞のなかにある遺伝子が何らかの影響で傷ついてしまい、修復できなくなるとがん細胞へと変化していきます。免疫の力が正常に働いている場合は、がん細胞が増えることはありませんが、免疫力が弱まったり、加齢などによって衰えたりすると、がん細胞の増殖を抑えることができずに、がんが大きくなって正常な細胞の働きを阻害するようになっていくのです。
そこで、免疫の力を強化することでがん細胞を抑えようとする最先端の治療が開発されています。これらは「がん免疫療法」と呼ばれ、すでに実地医療として行われています。最近では手術や抗がん剤、放射線治療に次ぐ第4の治療として、注目を集めています。



