がんとは何か

遠隔転移

小さながんがどんどん増殖していく

がんは周囲の組織や臓器に、徐々に染み出るように増殖していきます(浸潤)。がん細胞が原発巣 から血中に入り、遠く離れた組織の血管床に接着して新しい転移巣を作る場合があります。また、リンパ管に入ったがん細胞は、近くのリンパ節 にとどめられ、そこで死滅するものもありますが、なかには増殖してさらに遠くのリンパ節へと転移していくものもあります。これらが遠隔転移です。手術など適切な治療が行われたとしても、取り切れない小さなちいさながん細胞が、どこかに転移している 可能性はゼロではありません。そして、それが増殖して遠隔再発を引き起こすかもしれない、ということを忘れないように しましょう。

がんによって転移・再発しやすい部位や頻度には傾向がある

例外ももちろんあるのですが、がんによって転移・再発しやすい部位には傾向があります。乳が んや骨肉腫は肺、肝臓、脳、骨などに転移しやすく、卵巣がんは子宮、大腸、腹膜などに転移しやすい、膵臓がんは十二指腸、胆管、肝臓、血管 、神経、腹膜などに移転しやすい、メラノーマ(悪性黒色腫)はリンパ節に転移しやすい、スキルス胃がんは腹膜に転移しやすいといわれていま す。また、肝臓がん、膵臓がん、食道がん、膀胱がん、直腸がんは再発しやすいがんとされています。

治療後5年は定期検査を受けよう

がんは、手術など治療が成功したとしても、そこで「治った」と考えてしまうのは少し早い病気です。定期的に検査を受けるよ うにしましょう。5年をすぎると再発率はかなり下がるので、一般的には治療から5年をすぎて再発や転移がみられなければ寛解したとみなされます。早期発見することができれば、それだけ治療の選択肢も広がります。再発するかもしれない、というストレスを抱えるのはつらいことかもしれませんが、むやみにおそれることなく、定期検査をきちんと受ける、食生活を改善する、疲れやストレスを避けて心身の負担を少なくするなど、できることを心がけましょう。

PICKUPがんと免疫の深い関係

健康な人でも体内では、1日に約5000個の細胞が“がん化”していると言われています。しかし全ての人ががんになるわけではありません。それは、風邪のときと同様に、私たちの体に生まれつき備わっている免疫の力によって、がん細胞を排除する機能がきちんとはたらいているからです。
しかし、細胞のなかにある遺伝子が何らかの影響で傷ついてしまい、修復できなくなるとがん細胞へと変化していきます。免疫の力が正常に働いている場合は、がん細胞が増えることはありませんが、免疫力が弱まったり、加齢などによって衰えたりすると、がん細胞の増殖を抑えることができずに、がんが大きくなって正常な細胞の働きを阻害するようになっていくのです。
そこで、免疫の力を強化することでがん細胞を抑えようとする最先端の治療が開発されています。これらは「がん免疫療法」と呼ばれ、すでに実地医療として行われています。最近では手術や抗がん剤、放射線治療に次ぐ第4の治療として、注目を集めています。

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