がんとは何か

部位別発がん要因

臓器によって異なる発がん要因

臓器別にみると、ある程度、発がん要因を挙げることができます。また、逆に予防に効くものもあるので、主ながんについて紹介いたします。
【口腔がん・食道がん】
喫煙と飲酒、特に喫煙と関係が深く、口腔がんの約80%は喫煙が原因といわれています。アルコール度数の高い酒や熱い食べ物の飲食もリスクを高めます。野菜や果物、禁煙がリスクを低下させます。
【胃がん】
喫煙のほか、胃粘膜にすみつくピロリ菌などがリスク要因として挙げられます。禁煙はもちろん、塩分を控える食生活を心がけましょう。ピロリ菌の感染の有無を調べ、感染していた場合は除菌治療を受けることでリスクが低下します。
【大腸がん】
親や祖父母など家族が大腸がんを患っている場合は、大腸がんになりやすいといわれています。また飲酒、ベーコンやハムなどの加工肉食品もリスク要因とされています。野菜をたくさんとるとがん予防になるといわれていましたが、最近の疫学研究では予防効果が認められなかったそうです。果物は大腸がん予防の可能性があるといわれています。
【肝がん】
肝がんの大部分を占めるのが肝炎ウイルスの感染によるものです。ほかに多量の飲酒、喫煙、アフラトキシン(食品に混ざるカビ)がリスク要因となります。ウイルス性肝炎は適切な治療を受けることが大切です。
【肺がん】
日本の研究では肺がんの発生要因に占める喫煙の割合は、男性で68%、女性で18%と推定され、受動喫煙でも20~30%リスクが高くなるとされています。禁煙することで肺がんのリスクをかなり下げることができます。ほかにアスベストも肺がんや悪性中皮腫のリスク要因となります。
【乳がん】
経口避妊薬や閉経後のホルモン補充療法が、乳がんのリスクを高めるといわれています。ほかに飲酒習慣や閉経後の肥満もリスクを高めます。
【子宮がん】
子宮頸がんの患者さんの約90%に、HPV(ヒトパピローマウィルス)による感染が確認され、リスク要因といわれています。低年齢での性行為や性的パートナーが多い、経口避妊薬の使用などもリスク要因となります。HPV感染を防ぐ子宮頸がんワクチンがあります。
【前立腺がん】
加齢とともにリスクが高くなり、家族に前立腺がんの人がいた場合もリスクが高いといわれています。脂質の多い食事、乳製品などもリスク要因として挙げられます。

PICKUPがんと免疫の深い関係

健康な人でも体内では、1日に約5000個の細胞が“がん化”していると言われています。しかし全ての人ががんになるわけではありません。それは、風邪のときと同様に、私たちの体に生まれつき備わっている免疫の力によって、がん細胞を排除する機能がきちんとはたらいているからです。
しかし、細胞のなかにある遺伝子が何らかの影響で傷ついてしまい、修復できなくなるとがん細胞へと変化していきます。免疫の力が正常に働いている場合は、がん細胞が増えることはありませんが、免疫力が弱まったり、加齢などによって衰えたりすると、がん細胞の増殖を抑えることができずに、がんが大きくなって正常な細胞の働きを阻害するようになっていくのです。
そこで、免疫の力を強化することでがん細胞を抑えようとする最先端の治療が開発されています。これらは「がん免疫療法」と呼ばれ、すでに実地医療として行われています。最近では手術や抗がん剤、放射線治療に次ぐ第4の治療として、注目を集めています。

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